2005年09月21日
はじめてのブルース
《前のめりッ》
でも紹介されてるように、
今日は、友人でギタリストの杉山武さんの誕生日だ。
ぼくより5つ年上の彼を、
はじめて意識したのは、←くれぐれも誤解なきようにッ★
中学を卒業するかしないかって頃だった。
オーケストラのクラブでヴァイオリンを弾いていたぼくに、
「**がインドに行くっていうから、壮行会やるんだけど、
お前も来るか?」と、
トレーナーとして、教えに来てくれていた先輩から声がかかった。
「行きますッ」
ふたつ返事で先輩の後に続き、
校門を出て、向かったのは、
井の頭公園近くの飲み屋。
現役中学生のぼく以外、
すべての人が音大卒、
もしくは音大生という、
まさに刺激的な飲み会は、
それはそれはたのしいものだった。
宴もたけなわになってくると、
誰からともなく楽器をケースから取り出し、
はじまったのがブルースセッションだった。
フルートやトランペット、
それにホルンで、ソロを吹きまくる先輩達。
ファゴットで、ベースラインを吹いている人もいる。
「お前も弾けよッ」
そんな声があちこちから飛んできて、
ぼくもヴァイオリンのケースを開け、
生まれてはじめてのブルースセッションに加わった。
地下にある、
煙もくもくのお店で、
ビールを飲みながら、
無我夢中でヴァイオリン弾きまくったっけ。
周りのおとなたちは、
そんなぼくを、
たいそうおもしろがってくれて、
それが、とにかくうれしかった。
アドリブ、
アルコール、
煙、
他のテーブルに座っている、知らない人たちからの笑顔と拍手、
たまらなく自由で、
どこまでも開放的で、
でも、でたらめってわけじゃない。
この夜そこにあったすべてが、
ぼくにはあこがれだった。
そんなセッション中ずっと、
黙々とギターを弾いていたのが杉山武さんだった。
決して派手ではないんだけど、
独特のドライブ感で刻むリズム、
少ない音符の数ながら、
ものすごい存在感のソロ、
そんなギターを奏でる彼に、
ぼくは一発でやられてしまった。
だから数年後、
「いっしょにユニット組まないか?」と、
彼から誘いの電話がかかってきた時は、
まさに夢のようだった。
それからぼくらは、
《MISTRAL》というユニットを組んで、
あちこちで歌いはじめた。
《MISTRAL》では、
てっきりギターを弾かせてもらえるのかと思ったら、
「ギターふたりなんてユニットはどこにでもあるし、
そんなんじゃつまんないからヴァイオリン弾いたら」という一言で、
やむなくヴァイオリンに持ち替え、
「なんかさぁ、ひとりで歌ってても、
今イチつまんないんだよねぇ。
お前も歌えば」という投げかけに、
「ヴァイオリン弾きながらですかッ?!」と狼狽しながら返事をするも、
「そうだよ。
C-C-Bはドラム叩きながら歌ってるんだから、
ヴァイオリンだってできるでしょッ」という、
理屈が通ってるんだかいないんだかわからない、
大先輩からの一言。
それでも、ただただユニットを続けたい一心で、
必至に練習した《ヴァイオリンの弾き語り》。
おかげで、今のスタイルの原型ができあがったってわけだ。
そんな風に《MISTRAL》を続けていくうちに、
はじめは「杉山先輩」と、敬語を使って話していたぼくも、
だんだん生意気になってきて、
それに従って、
彼の呼び名も、「杉山くん」へ、
そしてついには「たけちゃん」へと変わっていった。
あこがれの大先輩を、
まさかこんな風に呼ぶ日がくるなんて、
あの頃のぼくには、
想像すらできなかった。
そんな《たけちゃん》と、
この間電話で話していたら、
ぼくがブルースセッションデビューしたお店が、
閉店してしまったことを聞かされた。
しょっちゅう通ってたわけじゃないし、
それどころか、
数えられる程度しか行ったことはないお店だったけど、
想い出の場所がなくなってしまったというのは、
やはりさみしい。
聞くところによると、
高田渡さん
も、よくこのお店にいらしていたそうだ。
向こうの飲み屋じゃ物足りなくて、
渡るさんが引き取りに来たのかな。
とここまで書いて、
たった今、
《衝撃的事実》を思い出したッ☆
《MISTRAL》を結成してしばらく経った頃、
「どうして声かけてくれたの?」と、
たけちゃんにたずねたことがあった。
「飲み会の時にさ、
ヴァイオリンで《踏み切りの音》出してたでしょ。
あれがおもしろいなと思って」
ぼくのブルース魂は、
彼には届いてなかったってことかッ?!
投稿者 Mプロ : 23:56 | コメント (1) | トラックバック
2005年09月07日
チョコレート・アンダーグラウンド
とんでもないことがはじまった。
《健全健康党》が政権を取ったとたん、
《チョコレート禁止令》が発令された。
それはチョコレートだけでなく、
体に悪い、砂糖や甘味料も、
すべて禁止という法律だった。
大好きなチョコレートを、
食べられなくなってしまった主人公はもちろん、
ケーキ職人として、
数々の賞を受賞してきた、
彼の父親も、
「こんな法律の下じゃ、
おいしいケーキなんて作れない」と、
おおいに憤っていた。
そんな夫を見て、
妻が一言。
「だってあなた、投票に行ってないじゃない」
ほどなく、この家でも、
《強制捜査》が執行された。
まぁ、その後の展開は、
ハッピーエンドへと向かっていく、
お決まりっちゃお決まりのものなんだけど、
たまたま図書館から借りた、
《チョコレート・アンダーグラウンド(アレックス・シアラー著)》は、
思いのほか、
おもしろい本だった。
子どもたちに味方して、
地価でチョコレート密造をする、
お菓子屋のおばさんや、
不法所持がバレて、
《更正施設》へと強制装置されてしまうクラスメート。
健全健康等の少年部に所属して、
主人公たちの行動を密告する子ども、
そして、
チョコレートのコマーシャルで一斉を風靡していたのに、
法律施行とともに仕事を干され、
ホームレスにまで成り下がってしまった役者の男…。
《権力》によって、
《権利》を剥奪された、
登場人物たちの物語は、
時期も時期なだけに、
ただただ笑ってばかりもいられなかった。
そんなわけで、
ぼくも今から、
期日前投票に行ってきますッ♪
今回の選挙報道を見てると、
時として、
不愉快になったりもするけれど、
今回選んだ人たちが、
郵政だけでなく、
イラクや年金をはじめとした、
大切な案件についても、
大いに影響力を持つことになるという部分もふまえて、
一票を投じてくるつもりです。
しっかしさぁ、
「国民による選択」なんて名目で、
解散するんだったら、
イラク派兵の是非についても、
きっちり問うてほしかったよなぁ。